ウォーターフォード Waterfordを買取ります
アイルランド・ウォーターフォードにあるクリスタルブランドで、ペンローズ兄弟によって創立しました。
繊細かつ大胆なカットが施された高い透明度のクリスタルは世界中で人気が高く、多くのコレクターが所持し、華麗で気品溢れるパターンは人々の心を魅了し続けています。
その秘密は18世紀から受け継がれてきた技法を用い、7年以上の厳しい訓練を積み重ねて技術的に認められたマスタークラフトマンによって、ひとつひとつ丁寧に制作されているからです。
ロンドンのウェストミンスター寺院やワシントンのケネディセンターにはシャンデリアが、日本ではダンロップフェニックスゴルフトーナメントの優勝トロフィーとしてウォーターフォードの製品が使われています。
ウォーターフォードはペンローズ兄弟がイングランド(イギリス)のガラス職人ジョン・ヒルを招聘し、高品質のクリスタルを開発した事でその歴史が始まりました。
当時イングランドではガラス産業が発展していましたが、政府はガラスの重量加算税を制定したため、多くのイングランドのガラス職人たちは国外へ流出していきました。
ジョン・ヒルもその一人で、アイルランドのウォーターフォードはそういった職人たちの受け入れ先でもありました。
創業当初は70人程度の職人を抱えていたウォーターフォードですが、テーブルウェアやシャンデリアを中心に制作する事でその高い技術力を発揮し、その噂は国境を越えていきました。
イングランド王・ジョージ三世から特別注文を受けるとウォーターフォードの名はヨーロッパ中に知られるようになり、スペインやアメリカなど海外への輸出が盛んに行われるようになります。
しかし、イングランドの圧力によってアイルランドの優遇税制が撤廃されるとアイルランドからの品物は物品税がかかるため売れなくなり、アイルランドの産業自体が大打撃を受けました。
ウォーターフォードもこの出来事から100年足らずで休業状態に追い込まれ、第二次世界大戦後にアイルランドが独立した事によって復活を果たしましたが、それには100年以上の月日がかかりました。
その後、ウェッジウッドと合併し、ウォーターフォード・ウェッジウッドとしてローゼンタールなども吸収し、伝統と歴史を結合した高級ライフスタイルグループとして邁進していきます。
しかし、ウェッジウッドと合併したにもかかわらず、2009年には事実上の経営破綻となり、現在はWWRDホールディングスの傘下としてブランド名は残されました。
ウォーターフォード市内の本社工場が閉鎖となり、製造はポーランドやドイツに移りましたが、アイルランドでの製造が行われていないわけではなく、街に近い便利な場所に「ハウス・オブ・ウォーターフォード」という新しい施設が建設され、特注品やウォーターフォード工場限定の製品などがここで製造されています。
また、工場とショールームが併設されている事から観光名所としても有名となっています。