ローゼンタール Rosenthalを買取ります
ローゼンタールはドイツ南部のババリア(ドイツ語ではバイエルン)のエアースロイト城に絵付け工房を開いたのが始まりです。
創業者のフィリップ・ローゼンタールは、アメリカで磁器の輸入会社などで働いた後に帰国して磁器制作を始めました。
フィリップ・ローゼンタールはビジネスマンであった事、優れたデザイナーであった事が他の窯とは違うアイデアを生み、一世を風靡します。
それは、他の窯のようにマイセンに倣った作風を展開するのではなく、若いアーティストたちを起用してモダンな作品を生み出した事でした。
こうして「アートある暮らし」をコンセプトに時代を超えて輝き続けるデザインを展開する「スタジオライン」を1961年に発表しました。
参加したアーティストはサルバトール・ダリ、バウハウスの初代校長であるヴァルター・グロピウス、北欧デザインの巨匠ティモ・サルパネヴァ、タピオ・ヴィルカラ、ビョルン・ヴィンブラッド、人気デザイナーのジャスパー・モリソンやパトリシア・ウルキオラなど世界の名だたるアーティストたちでした。
しかし、これはローゼンタールの作風をはっきりさせないというデメリットもありました。
そこでローゼンタールではヨーロッパの伝統を継承し、表現するコレクションである「クラシック」にも力を注ぎ、熟練した職人たちの手作業によって価値のある作品も作り続けました。
ナチス政権下ではユダヤ人でもあるフィリップ・ローゼンタールは窯のオーナーの座を追われた事により、これ以降は優れた作品が少なくなり、フィギュアも「大ドイツ主義」的な作品が多くなりました。
ウォーターフォードの傘下に入り、フッチェンロイターを買収するなど精力的に活動を見せていましたが、親会社であるウォーターフォード・ウェッジウッドの経営破綻が直接の原因となり、融資先が見つからず、資金繰りに行き詰まった事で経営破綻となってしまいました。