ロイヤルコペンハーゲン Royal Copenhagenを買取ります
ロイヤルコペンハーゲンはデンマークの陶磁器ブランドで、正式名称はロイヤル・コペンハーゲン陶磁器工房といいます。
鉱物学の研究を行っていたフランツ・ヘンリック・ミュラーによって創業し、デンマーク初の硬質磁器を完成させた事でその歴史が始まりました。
その後、国王クリスチャン7世とユリアナ・マリア王太后の援助によって王室御用達窯となり、ユリアナ・マリア王太后がマイセンより技術者を集め、株を王室が買い占めたため「王立デンマーク陶磁器製陶所」となりました。
それから約100年経った頃、王室は「ロイヤル」の称号を残す事を条件に、所有していた株を大商人ブラックに売却し、民間企業となり、今日まで素晴らしい陶磁器を作り続けています。
ロイヤルコペンハーゲンの作品には王冠と三本の鮮やかなブルーの波型ラインのバックスタンプとシェーブナンバーが入れられています。
また、日本の古伊万里染付の影響を強く受けており、代表的な絵付けパターンとして人気の「ブルーフルーテッド」はコバルトブルーのみの絵付けで、唐草文様のような緻密なレース模様は日本でも高い人気を誇っています。
そして世界一豪華なディナーセットとして知られている「フローラ・ダニカ」は1802点という絵付けパターンを持っています。
これはフレデリック王子が当時デンマークと親交の深かったロシアの女帝エカチェリーナ2世に献上するために作られたディナーセットで、「フローラ・ダニカ植物図鑑」より2600点もの植物を食器に描くという壮絶な企画のもと制作が開始されたものでした。
絵付師バイエルがたった一人で食器のひとつひとつに「フローラ・ダニカ植物図鑑」の植物を描いていったのですが、作品完成前にエカチェリーナ2世が他界してしまいます。
こうして企画は中断されたため、「フローラ・ダニカ」のパターンは1802点という中途半端な数字となっているのです。
ちなみに「フローラ・ダニカ」のパターンの食器は現在もデンマークの公式晩餐会の食器として使用されています。
そして、ロイヤルコペンハーゲンといえばイヤープレート(クリスマスプレート)と言われるほど、定着しているシリーズがあり、1908年に登場してから毎年欠かさず新しいデザインが発表されています。
このイヤープレートは生産が終了するとその年のうちに型を全て壊してしまうため、二度と同じパターンが生産される事のない限定品となっており、年代によっては現存する数が少なく、高値で取引されているイヤープレートも存在します。
また、デンマークで2番目に創立されたビングオーグレンダールとは良きライバルとして互いに切磋琢磨し、最終的にはロイヤルコペンハーゲンに吸収合併する形となりました。
ちなみにイヤープレートはビングオーグレンダールが先駆けです。