サン・ルイ St.Louisを買取ります
サン・ルイ St.Louishはフランスで創業した世界で最も権威あるクリスタル工房の一つとして知られており、バカラと並ぶ高級クリタルガラスメーカーとして知られています。
一度は30年戦争に巻き込まれ大打撃を受けてしまいましたが、約100年という長い年月をかけて蘇り、現在でもすべて職人の手作業によって作品が生み出されています。
サン・ルイは燃料不足で操業を停止していたオルバックのガラス工房が、フランス・ロレーヌ地方のミュンツタールに移転し、再開した事でその歴史が始まりました。
「サン・ルイ」と正式に呼ばれるようになったのは、サン・ルイが工房として設立してから約2世紀後のルイ15世の時代に聖王ルイ9世にちなみ「サン・ルイ王立ガラス工房」と認められてからでした。
王室御用達のガラス工房としてクリスタルガラスの開発に励んだサン・ルイは、当時イギリスが鉛入りガラスのクリスタル製法を独占して製造方法が分からなかった部分を解明し、より透明度の高い美しいものを完成させました。
その芸術性と技術力の高さはパリ万国博覧会でグランプリを受賞するほどのもので、その後も様々な功績を残しました。
こうしてサン・ルイの職人たちは貴族と同じような特権が与えられていましたが、その製造方法を守るために、職人たちが遠方へ出かける際は許可を取らなければ遠出をする事が許されず、また、退職する際は2年前からの通知が必要でした。
こうする事によって職人に責任と誇りを維持させる事に成功し、現在もサン・ルイの職人になる事は素晴らしい事とされ、見習いとしてサン・ルイに入社した職人たちは6~8年の下積みを経てから吹き職人、あるいはカット職人としてスタートする事ができ、長い年月をかけてサン・ルイの職人として学んでいくため、最高品質のクリスタルガラス製品を生み出す事ができるのです。
そのため、サン・ルイには「フランスの最優秀職人(M.O.F)」の資格を持つ職人が多数在籍しています。
そんなサン・ルイですが第一次世界大戦中ロレーヌ地方はドイツの支配下にあったため、操業を停止しており、戦後にロレーヌ地方がフランス領に戻った事で操業を再開し、当時流行していたアール・デコ様式を取り入れ、更に発展していきます。
そして、各国の王室や上流階級から特別注文を受け、洗練されたカット技術を用いて、多くの人々を魅了するクリスタルガラス製品を作り続けています。