重要無形文化財「髹漆(きゅうしつ)」の保持者で、漆工芸には「蒔絵」「螺鈿」「蒟醬(きんま)」「沈金」の加飾方法があるが、「髹漆」は漆を塗る事を意味する言葉です。
中でも大西が得意としているのが「塗立(ぬりだて)」という表面を磨かずに仕上げる技法です。
通常、漆は塗って乾燥させた後、磨きをかけて艶を出すものが多く、表面を磨かないという事は高度な技術が必要で、大西はこの「塗立」にこだわっています。
大西のこだわりは漆の技法だけではなく、素地にもあります。
曲輪造と呼ばれる薄い檜板を曲げた輪を何重にも隙間ができないように重ね合せ、漆を何度も塗り重ねて仕上げる大変手間のかかる高度な技法で制作を行っています。
漆の精製から作品の完成まで大西一人で行っているため、作品は年に数点しか作る事ができず、多くは出回っていません。
そんな大西ですが、はじめから漆芸家になろうと思っていたわけではありませんでした。
日本全国を回って様々な職種に就き、神奈川県鎌倉で出会った鎌倉彫で初めて漆工芸の魅力に惹かれ、自分も漆芸家になろうと決意しました。
師である赤地友哉も重要無形文化財「髹漆(きゅうしつ)」の保持者で、漆工芸に必要な事は色々と学びました。
こうして大西しかできない漆工芸品を生み出し、その技術を後進に伝えるため、石川県立輪島漆芸技術研究所で長年指導にあたるなど技法の伝承にも尽力しています。
重要無形文化財の認定を受けてから周りには「作家」と呼ぶ人が増えましたが、自身はあくまで「漆職人」というプライドを持って制作にあたっています。
1944年 福岡県で生まれる
1974年 赤地友哉に師事する
1993年 第40回日本伝統工芸展で文部大臣賞を受賞する
1997年 第14回日本伝統漆芸展で朝日新聞社賞を受賞する
1998年 第15回日本伝統漆芸展で文化庁長官賞を受賞する
2000年 第17回日本伝統漆芸展で東京教育委員会賞を受賞する
第47回日本伝統工芸展で日本工芸会総裁賞を受賞する
2002年 第49回日本伝統工芸展で山種美術館賞を受賞する
重要無形文化財「髹漆」の保持者に認定される
1944年 福岡県で生まれる
1974年 赤地友哉に師事する
1993年 第40回日本伝統工芸展で文部大臣賞を受賞する
1997年 第14回日本伝統漆芸展で朝日新聞社賞を受賞する
1998年 第15回日本伝統漆芸展で文化庁長官賞を受賞する
2000年 第17回日本伝統漆芸展で東京教育委員会賞を受賞する
00000年第47回日本伝統工芸展で日本工芸会総裁賞を受賞する
2002年 第49回日本伝統工芸展で山種美術館賞を受賞する
00000年重要無形文化財「髹漆」の保持者に認定される