【須田賢司】人間国宝・重要無形文化財保持者の買取作家・取扱い一覧

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須田賢司

須田賢司
須田賢司(1954年~)

須田賢司 重要無形文化財『木工芸』保持者 紫綬褒章受章

祖父の代から110年続く正統な木工技術を引き継ぎ、素材の美しさや色彩を生かした独自の作風を確立しました。


 須田賢司

須田賢司は祖父・須田桑月から続く木工芸を家業とする家に生まれます。

祖父・須田桑月は宮大工でしたが、修理を手伝った重要文化財の厨子(仏像を収める箱)の見事な細工に心を奪われ、30歳の時に歳近い指物師・前田桑明に弟子入りしました。

多くの弟子の中で名前に『桑』を引き継いだのは祖父・須田桑月のみであったことから一番弟子であったことが推測されます。


2代目となる父・須田桑翠は長男の責任として家具調度を受注制作する工房を継ぎ、第二次世界大戦による東京大空襲で貴重な材木や道具が焼き尽くされ35歳の時に敗戦、戦後は洋風の物が好まれるようになり、それまでの経営は立ち行かなくなりました。

方向転換を迫られた父・須田桑翠は言われた物を作る職人ではなく、自分の作品を作る木工作家としての道を選んだそうです。


須田賢司が生まれた1954年は日本伝統工芸展が始まった年でもあり、父・須田桑翠は7回展から出品し入選、死去する1979年の26回展まで毎年入選となりました。


須田賢司は幼い頃から父の仕事場で遊んで育ち、ごく自然に自ら木工の道を選び、工芸の名門で知られる東京都立工芸高等学校 卒業後から父・須田桑翠に弟子入りします。

父・須田桑翠は自分のことを器用でないと思っていたようで、それを補うかのように真面目に正統的な木工藝を身につけており、それを須田賢司に伝授してくれました。

一方で母方の祖父であり是眞派の漆芸家・山口春哉からは蒔絵も学び、それは後に木工作品に漆、螺鈿、金工を自ら施すなど作品に活かされています。


僅か2年で日本伝統工芸展 初入選を果たし、25歳で日本工芸会 正会員に認定されますが、元々体が丈夫ではなかった父・須田桑翠は69歳で他界してしまいました。


まだ独り立ちには不安な状況で須田賢司は、木工に携わる仲間が集まる『木考会』から多くを得たそうです。

情報交換、良い材木の共同購入、道具の融通し合い、勉強会、グループ展など、約6年の間に100名以上の人が参加し活発に活動しました。

その中でも強く影響を受けたのは、中心グループであり身障者用の生活具などを作っている『でく工房』で、そこのコンセプト『問題解決としてのもの作り』は、何を何のために作るのか悩んでいた須田賢司にとって指標の原点となります。


須田賢司は1985年29歳で 伝統工芸木竹展 文化庁長官賞を受賞、以後も数々の受賞を重ねました。

2014年の自身の60歳の誕生日に人間国宝認定の知らせが届いたそうです。

現在は群馬県甘楽町にある工房とギャラリーにて活動しており、後継の育成にも力を注いでいます。


 清雅(せいが)

須田賢司の創作活動の礎は『清雅』に込められ、その背景には父親の姿があります。

父親が木工芸に真摯に向き合い続けたピュアな姿を『清』、季節ごとに軸を替え、花や茶を嗜む雅味を『雅』としてその精神を心に刻んでいるそうです。

そんな須田賢司が作る作品は、木工芸の従来の重厚なイメージを打ち崩すような軽やかで清明な美しさがあります。


 木材

木材は最低10年以上乾燥させる必要があるそうで、材木を保管する場所の確保の為に須田賢司は群馬に移住しています。

祖父・須田桑月や父・須田桑翠は、すでに大変貴重であった御蔵島の桑材を丸太で買い、製材して家の中に大量に積んでいたそうですが、それぞれ関東大震災と東京大空襲で全て焼失しました。

その為、現在の材木コレクションは須田賢司がほとんど自分で揃えた物であるそうです。


2009年に文化庁文化交流使としてニュージーランドに派遣され、その時の経験からニュージーランドのカヒカテアやレワレワの木を使った作品も制作しました。

日本の楓、黒柿、桑など多岐にわたる木材を使用している他、トルコ産 レモンの木、フランス 産楓、アジア産 檳榔樹(びんろうじゅ)、アメリカ産 クラロ・ウォールナットなど、世界中の木材を作品に取り入れています。


須田賢司年表

1954年 祖父・須田桑月から続く木工芸家に生まれる
1973年 東京都立工芸高等学校卒業、父 須田桑翠に師事、外祖父 山口春哉に漆芸を学ぶ
1975年 第22回日本伝統工芸展 初入選
1979年 日本工芸会 正会員に認定される 父死去 享年69
1985年 第2回伝統工芸木竹展 文化庁長官賞
1992年 第5回伝統工芸木竹展 朝日新聞社賞
1994年 第41回日本伝統工芸展 日本工芸会奨励賞
1997年 東京藝術大学大学院美術研究科非常勤講師(1998年まで)
1997年 第44回日本伝統工芸展鑑査委員(以後5回歴任)
2004年 東京藝術大学美術学部非常勤講師(2012年まで)
2006年 第53回日本伝統工芸展 朝日新聞社賞
2008年 日本工芸会理事(現在に至る)
2008年 第55回日本伝統工芸展 日本工芸会保持者賞
2009年 文化庁文化交流使(ニュージーランド派遣)
2010年 紫綬褒章受章
2010年 第17回MOA岡田茂吉賞工芸部門MOA美術館賞
2014年 重要無形文化財『木工芸』保持者認定

須田賢司代表作

●胡桃寄木造印笥 紫微垣(くるみよせぎづくりいんげ しびえん) (1989年)
東京国立近代美術館所蔵

●黒柿拭漆小箪笥 (くろがきふきうるしこだんす) (1994年)
第41回日本伝統工芸展 日本工芸会奨励賞 東京国立近代美術館所蔵

●楓造拭漆嵌装箱 湖上月夜 (かえでつくりふきうるしがんそうばこ こじょうげつや) (2001年)
東京国立近代美術館所蔵

●楓拭漆箱 皓月千里 (かえでふきうるしはこ こうげつせんり) (2006年)
第53回日本伝統工芸展 朝日新聞社賞

●楓拭漆小箪笥 陸離 (かえでふきうるしこだんす りくり) (2008年)
第55回日本伝統工芸展 日本工芸会保持者賞 宮内庁所蔵

●梻拭漆嵌装箱「銀漢」(きしみふきうるしがんそうばこ ぎんかん) (2010年)
MOA美術館所蔵

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