【隅谷正峯】人間国宝・重要無形文化財保持者の買取作家・取扱い一覧

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隅谷正峯

隅谷正峯
隅谷正峯(1921年~1998年)

隅谷正峯『日本刀』人間国宝 勲四等旭日小綬賞 紫綬褒賞

精美な鉄に花びらが水に漂うような華やかさが特徴の『隅谷丁子』で知られる人間国宝・隅谷正峯です。
鎌倉時代の備前刀を極め、皇族の守り刀や伊勢神宮式年遷宮御神宝太刀にも何度も選ばれ制作しました。


 隅谷正峯

隅谷正峯は1921年に石川県で生まれ育ち、中学卒業後は家業であった醤油の製造販売を継ぎたくなかったことから京都の立命館の機械工学科に入学します。
在学中に新設された立命館日本刀鍛錬所と運命の出会いを果たし、クラブ活動として『日本刀研究会』を結成しました。
そこで指導していた桜井正幸は、父親が高名な刀匠でしたが自身はあまり刀を制作しない理論家であり、豊かな知識、発想、思想そして抜群の話術を持ち、生徒達を魅了していたそうです。

隅谷正峯はそこで職人的な技術よりむしろ芸術的な視点と高い品性を重視する精神を得ました。


1941年 戦争が激化し、立命館を繰り上げ卒業となりそのまま立命館日本刀鍛錬所に入所します。
ここで昼夜を問わず刀漬けの毎日を過ごしていましたが、翌年鍛錬所は焼失しました。
自然発火が原因として処理されていますが、隅谷正峯を含む三人の刀工が、軍から命令された戦争に使用する刀を量産することに反発した放火であったことが後に明かされています。


そして隅谷正峯は兄弟子の誘いを受けて広島県尾道市の興国日本刀鍛錬所へ作刀の場を改め、研究に没頭しました。
翌1943年には佐世保鎮守府後援新作日本刀展にて22歳の若さで他の著名な刀工を凌ぎ最高賞である特別鎮守府長官賞を受賞しています。


しかし1945年の敗戦から作刀が禁止となり、隅谷正峯は石川県に戻り実家の醤油屋を手伝い、不遇の時代ながらも彫刻や篆刻などを手掛け、金沢の伝統工芸家と交流を深めました。
1953年に作刀が可能になると、醤油屋の仕事が終わった夜間に包丁屋の作業場を借りて作刀し、1955年の第1回 作刀技術発表会に入選します。
自宅に鍛錬所を新築した翌年も入選しますが特賞ではないことに不満を感じ、ここから鎌倉時代の古刀の研究が始まりました。


そして4年後、鎌倉時代の国宝『大般若長光』を写した太刀は特賞に、1965年には鎌倉時代の『道誉一文字』を写した太刀が刀工の最高峰とも言える正宗賞を受賞し、これを見届けたかのように師・桜井正幸が他界したそうです。
翌1966年は名刀の写しではなく独自のイメージで制作した太刀で2回目の正宗賞を獲得し翌年に醤油屋を辞めています。

古名刀を範としながらも創作である独自の華麗な刃文は『隅谷丁子』(すみたにちょうじ)と呼ばれました。
そこで満足することはなく、古名刀のような鉄味を出すべく独自の鍛錬法を編み出し、3度目の正宗賞を受賞し、後に重要無形文化財「日本刀」保持者認定も受けています。


皇族の守り刀を4回制作し、天皇陛下即位の大礼の宝刀も担当するなど、まさに当代随一の刀匠でした。

隅谷正峯年表

1921年 石川県石川郡松任町(現白山市)で誕生 本名: 與一郎(よいちろう)
1938年 石川県立金沢第一中学校(現金沢泉丘高等学校)卒業
1939年 立命館理工機械工学科 入学 クラブ活動『日本刀剣研究部』結成
1941年 立命館理工機械工学科 卒業、立命館日本刀鍛練研究所 入所、桜井正幸師に師事
1942年 広島県尾道市原田町の興国日本刀鍛練所に移る
1943年 佐世保鎮守府後援新作日本刀展 特別鎮守府長官賞
1945年 終戦、実家に帰り家業の醤油製造業に就く
1953年 作刀 再開
1953年 文化財保護委員会より日本刀制作 許可
1956年 自宅に日本刀鍛練所『傘笠亭』新築
1957年 新作刀技術発表会に入賞 (以後1964年まで連続入賞)
1960年 第6回作刀技術発表会 特別賞
1964年 北国文化賞受賞、伊勢神宮式年遷宮御神宝太刀 玉纏御太刀三尺五寸 制作
1965年 新作名刀展において名誉会長賞並びに正宗賞を併受
1965年 日本刀鍛練所「両山亭」新築
1965年 新作名刀展 正宗賞(1回目)・名誉会長賞 併受
1966年 新作名刀展 正宗賞(2回目)・毎日新聞社賞 併受
1966年 新作名刀展 無鑑査及び審査員 着任
1966年 伊勢神宮式年遷宮御神宝太刀 二尺六寸 制作
1967年 醤油製造業をやめる
1969年 伊勢神宮式年遷宮御神宝太刀 十振を追加制作
1970年 自家製鋼 開発
1972年 小型タタラによる自家製鋼法を開発、その技術を公開指導
1972年 第一回薫山賞
1974年 新作名刀展 正宗賞(3回目)
1975年 正倉院刀子制作研究 開始
1979年 上古刀の地鉄及び象嵌技法の研究 開始
1979年 パリで開催された『日本の甲冑と武具展』に槍『日本号(写)』出品
1981年 重要無形文化財保持者(人間国宝) 認定
1984年 紫綬褒賞
1985年 正倉院の刀子外装に現存する技術である象牙の染色及び發鏤の研究開始
1990年 天皇陛下即位の大礼の宝刀 制作
1990年 大英博物館「日本刀展」にて講演
1991年 秋篠宮眞子内親王殿下の守り刀 制作
1992年 伊勢神宮式年遷宮御神宝太刀 制作
1993年 勲四等旭日小綬賞
1993年 皇太子妃雅子殿下の守り刀 制作
1994年 秋篠宮佳子内親王殿下の守り刀 制作
1995年 警視総監特別賞として短刀 制作贈呈
1998年 逝去 享年77歳

隅谷正峯代表作

●雪峯(せつぽう)  (1960年)
 鎌倉時代の国宝『大般若長光』を写した太刀、作刀技術発表会 特賞

●太刀 暁光(ぎょうこう) (1964年)
表銘: 道誉一文字作意 傘笠亭正峯作之 鎌倉時代の『道誉一文字』を写した太刀 (最初の正宗賞の作品)

●太刀 加賀正宗  (1966年)
表銘: 加賀国住人正峯 於傘笠亭作之 思飛鎌倉期漂一文字上  (2回目の正宗賞の作品)

●太刀 中千本  (1974年)
隅谷正峯が得意とした「重花丁子(じゅうかちょうじ)」の美しい刃文 (3回目の正宗賞の作品)

●名槍 日本号
日本を代表する名槍を範とした槍、現存の写しの中で最高傑作

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