平安時代に著書された日本で最古の医学書で、全30巻です。
中国の医学書を引用して病の原因や治療法を述べたもので
27巻は平安時代、1巻は鎌倉時代に書写されました。
残りの2巻と1冊は江戸時代に補われたものだと言われています。
本文に注記や仮名などの記載が残されていることから
当時の読み方を知る事ができ、
国語学史や書道史上から重要視されています。
室町時代に正親町天皇から半井光成に下賜した後は
半井家の門外不出の家宝とされていました。
その為、別名「半井家本」とも呼ばれています。
1982年に文化庁の買い上げとなり、
二年後には国宝に指定されています。