江戸時代中期の画家・佐脇嵩之(さわきすうし)によって作成された妖怪絵巻です。
ぬらりひょんやゆき女など全30点の妖怪画が収録されており、古典妖怪画の中でも質の高い作品だといわれています。
奥書に本書、古法眼元信筆 阿部周防守正長写 元文第二丁巳冬日 佐嵩指写」とあり、「古法眼元信」とは室町時代後期の絵師・狩野元信を指しています。
このことから「百怪図巻」は元信の描いたものの写本をさらに嵩之が模写したものだと考えられています。
風俗史研究家・日本画家の吉川観方の旧蔵品で現在では福岡市博物館が所蔵しています。