江戸時代中期から後期にかけての旗本・南町奉行の根岸鎮衛が、天明から文化にかけて30余年間に書きついだ見聞録です。
同僚や古老から聞き取った珍談、奇談、街の噂話などありとあらゆる分野の聞いてそのまま忘れるには惜しい話ばかりが集められています。
1782年(天明2年)頃から書き始め、3巻で一度は完結していましたが、9巻で筆を置きましたが、亡くなる前年に最後の1巻を完成させ、収録されている話は1000編にも及びます。
元々は門外不出とされており、本人の備忘録として書かれていたものでした。
しかし、あまりにも面白い内容であったため徐々に世間に広まり、いくつもの写本が生まれ現在まで伝わったといわれています。