江戸時代に絵画や浮世絵として性風俗を描いたものです。
中国の性愛技術で男女の交わりの中で気を操作する、
「房中術」が日本へ伝来したのが春画の始まりと言われています。
伝来されたのは平安時代頃でしたが、それほど流行せず
江戸時代になると盛んに描かれるようになりました。
当初は主に京で描かれていましたが、次第に江戸へと移り
1800年代には、ほとんどの春画が江戸で描かれました。
有名な浮世絵師である菱川師宣・葛飾北斎・喜多川歌麿なども
春画を描いており、当時流行していた技法なども積極的に取り入れ
浮世絵や版本を凌ぐほどの高い水準で描かれていました。
春画はお守りとしても使用されており、
甲冑を納める鎧櫃に春画を入れておくと
出陣した際に勝利し、無事に帰還できると信じられ
「勝絵」とも呼ばれていました。
また、町家では蔵に春画を納めておくと
火災などの被害から免れることができると信じられ、
明治時代の日露戦争の時には弾除けのお守りとして
軍服に縫い込んでいたとも伝えられています。