平安時代に著書された日本で最古の漢方書で、全100巻です。
国外から漢方医学が伝来されるようになると、
日本固有の医療が危機に瀕してしまう事を心配した平城天皇が
諸国の有力な豪族や神社に「古医方」を作らせ提出させました。
そして、各地から集まった古医方を
官人の安倍真直や医薬家の出雲広貞などがまとめて
120種類もの疾病や傷病の処方を記し、
「大同類聚方」と題して平城天皇へ献上しました。
以後は、平城天皇の命によりこの大同類聚方に基づき
薬品の処方をするようにと決められました。
原本は各地に散り散りになってしまい、現存するものは写しのみで
所伝・薬種・病名・薬名などが原本と異なっていると言われています。