近代銀貨のひとつで、1875年に従来の1円銀貨を増量して、「貿易銀」と刻まれたものです。
当時はメキシコの8リアル銀貨が貿易の主流で、1円銀貨は相手にされず、その打開策として、銀の含有量が多い銀貨を発行しました。
しかし、清国の商人たちが争って日本の貿易銀を手に入れるようになり、その背景には鋳潰して利益を得ており、わずか3年で発行を止めてしまいました。
そのため、銀貨として現存する枚数が少ないので、美品や未使用品は10万円以上の価値があるといわれ、コレクターの間でも人気が高いものとなっています。