近代銀貨のひとつで、1871年の新貨条例によって、対外貿易専用の銀貨として発行された旧1円銀貨が1874年にデザインを変更して「一圓」という文字が中央に刻まれるようになったものです。
銀貨のデザインは金貨と同じく鋳金師・加納夏雄によるものです。
1887年までは直径38.6mmの大型でしたが、1888年からは直径38.1mmの小型に変更されました。
1897年の貨幣法の施行によって、新金貨との引き換えが行われ、翌年には日本での流用が禁止されました。
しかし、一部の海外では、流通しており、製造は1914年まで続きました。
特に明治8年発行のものは日本市場でも30枚程度しか取引されておらず、高い評価額がついており、その分に偽物も多く出回っているので、注意が必要です。