初めて発行されたのは1489年で、これを旧ソブリン金貨と呼んでいます。
その後、ギニー金貨が使われるようになりましたが、1817年に製造中止となり、再びソブリン金貨が発行されるようになりました。
これを新ソブリン金貨と呼び、現在も発行が続いています。
また、ソブリンとは「君主」という意味で、初めて金貨が発行された時の国王ヘンリー7世の肖像画がデザインされたことが名前の由来となっています。
イギリスでは1816年に貨幣法が制定され、1817年から発行されたソブリン金貨は無制限法貨となりました。
当時の硬貨には額面表示のない本位貨幣として取引されており、1917年まで国内流通用の貨幣として使用されていました。
1929年に世界恐慌が起こると地金型金貨に準じた扱いで取引されるようになり、1974年から完全に地金型金貨として発行されるようになりました。
しかし、ヴィクトリア女王のヤングヘッドと呼ばれるデザイン以前の金貨は非常に希少なものなので、高値で取引されているようです。
長期間にわたって大量に造られた金貨なので、デザインも豊富でジョージ4世、ウィリアム4世、ヴィクトリア女王、エドワード7世、ジョージ5世、ジョージ6世、エリザベス2世の肖像のものが造られました。
いずれも裏面はセントジョージが竜を退治している図案がデザインされています。