1964年に開催された東京オリンピックを記念して発行された銀貨で、記念貨幣としては日本で初めて造られたものです。
当時の臨時補助貨幣の規定では有効な貨幣の種類は5種類と決まっていたため、1000円の額面の貨幣を発行するために法律を制定し、発行されることになりました。
また、造幣局での製造が手一杯であったため円形の作成までは民間の業者に委託し、図案は造幣局内で作成され、富士と桜をデザインしたものに決まりました。
発行枚数は各世帯に1枚を目安としたそうです。
発行当時は引き換え当日から長蛇の列ができるほどの人気で、すぐにプレミアムつきでコイン商などで扱われるようになり、日本の貨幣収集ブームのきっかけとなりました。
1973年の初頭では2万円を超える高値で取引されていたようですが、物品税法改正によって課税対象となったのとコレクターの人口減少によって徐々に価値も低下し、現在では未使用で3000円前後の評価額となっています。
しかし、日本最初の記念貨幣としての人気は高く、手に入れようと考えてる人は多いそうです。