フルネームはエドガル・カール・アルフォンス・エンデといい、ドイツのシュルレアリスムの画家で、児童文学の作家としても活躍していました。
息子のミヒャエル・エンデは世界的に有名な児童文学作家で、映画でも知られている「ネバーエンディングストーリー」など高い評価受けた作品を手掛けた事で知られています。
そんな優秀な息子の影に隠れ、生きている間に評価される事のなかったエドガー・エンデの作品は、夢に出てきそうな非現実的な風景を描いており、宇宙的で神秘的な孤独を表現した死後の世界を描いたような作品が多いのが特徴です。
また、「闇の画家」と呼ばれており、これは作品のスケッチを行う際、部屋を真っ暗にして構想やクリエイティングを重ねていた事が由来します。
作品のほとんどが戦争や火事などによって焼失しており、現存する作品は少ないのですが、一度見たらその世界に引き込まれてしまう人も多く、日本を含め世界中に多くの熱狂的なファンがいます。
また、息子ミヒャエルの「鏡の中の鏡」という作品の挿絵を手掛けた事も知られています。
そんなエドガー・エンデは新鋭画家として注目された事もありましたが、帝国文化会への入会を拒否したため、ナチス政権下では退廃芸術家の烙印を押され、芸術活動を大幅に制限され、徴兵された際、高射砲部隊に配属されるなど年齢的に考えると懲罰的な徴兵を受けていたようです。