ロシアの修道士で15世紀に活躍したイコン画家としてロシアでは物知りでなくても知っているほど有名です。
ちなみにイコン画家とは聖像画家の事です。
ルブリョフはモスクワ派におけるもっとも重要なイコン画家ですがその生涯についての記録はほとんど残っておらず、誰に絵を習ったのかなど詳細は分かっていません。
また、ルブリョフが育った時代はタタール人がルーシを支配し、街で破壊を繰り返し、教会や修道院では強盗が発生し、そこにいた人々は捕虜として連れ去れ、大公位を目指す公の内乱が頻繁に発生するなどとてもひどい時代でした。
そんなルブリョフですがタルコフスキー監督によって映画が制作されており、海外でも認知度が高まっており、多くの収集家たちがルブリョフの作品を求め、研究者たちはトレチャコフ美術館が収集した作品をもとに研究を続けています。
また、アンドレイという名は出生名や洗礼名ではなく修道名だった事が分かっており、アンドレイという名で描いた作品でもっとも重要とされているのが創世記17章に題材にした「至聖三者(聖三位一体)」のイコン画です。
もともとは知人の修道士の瞑想のために描かれたものでしたが、のちにロシア正協会が教会会議でルブリョフの図像を三位一体の唯一正当な聖像として認めました。