福岡県出身の昭和後期~平成時代に活躍する日本の洋画家です。
東京美術学校で絵を学び卒業しますが、戦時中であったため満州に応召され病気にかかり入院生活を余儀なくされました。
戦後、脱力感から脱出するためにフランスへ渡ります。
しかし、妻が病気にかかり亡くなると再び脱力感に襲われ、絵筆を握ることすらできない状態になってしまい、パリ郊外に移り住む事にしました。
知人が住んでいた家をアトリエとし、そこから見えるライ・レ・ローズの丘を眺めて過ごすうちに絵を描く気力を取り戻し、制作活動を再開します。
12年間の渡欧生活を終え、日本に戻ると東京藝術大学の助教授、教授をつとめ、「信濃デッサン館」の館主・窪島誠一郎と協力し、戦没画学生の遺作の収集・保存に奔走し「無言館」を設立しました。
2011年にブリジストン美術館で特別展を開催した時に「また、10年後に展覧会を開催したい」と言っており、年齢を感じさせない制作意欲で作品を描き続けています。
画業の他にも文筆でも活躍しており、エッセイ集「四百字のデッサン』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞しています。