レメディオス・バロはスペイン出身のシュルレアリスムのメキシコ人画家です。
また女性であるという事の根本を問い、発信し続けた人物としても知られています。
作品は細密な筆遣いとデカルコマニーなどの技法で質感が表現されています。
レメディオス・バロはスペインのジローナ付近にある小さな町のアングレで3人兄弟の第2子として生まれています。
父は水道エンジニアで、仕事で持ち帰った青写真の模写を行っていた娘の芸術的な才能を感じ取り、幼いうちから芸術的才能を伸ばそうと考え、科学や冒険に関する本で教育し、アレクサンドル・デュマやジュール・ヴェール、エドガー・アラン・ポーなどの作家を勧めており、成長すると神秘主義や東洋的思想も教え込んだといわれています。
後にレメディオス・バロは修道学校で女性のための教育を受けていますが、レメディオス・バロには合わずマドリードにあるサンフェルナンド王立アカデミーで美術を本格的に学んでいます。
同時期にサンバドール・ダリも学んでいたそうです。
その後、同じ美術学校同級生であるヘラルド・リサラーガと最初の結婚をしますがスペイン市民戦争が勃発するとレメディオス・バロはパリに避難しています。
その際にシュルレアリスム運動に大きな影響を受けています。
バルセロナへ戻ると、離婚はしていませんでしたが、シュルレアリスム詩人のベンジャミン・ペレと出会い、結婚しています。
その後シュルレアリスム系のグループに参加し活動しています。
レメディオス・バロはアナーキストと追究されると安全確保のためにペレとパリに亡命しています。
亡命後、ナチス・ドイツがフランスに侵攻すると、迫害から逃れるためにメキシコへ亡命して、この時ペレはパリへと戻り別れる事となっています。
こうしてレメディオス・バロの生涯は心臓発作でこの世を去るまでメキシコで過ごしています。