【ワシリー・カンディンスキー】絵画の買取作家・取扱い一覧

ワシリー・カンディンスキー

ワシリー・カンディンスキー(1893～1944)

ロシア出身の画家で美術評論家でもあります。

また、抽象絵画の創始者として広く知られています。

ワシリー・カンディンスキーはロシアのモスクワで生まれており、国際色豊かな港湾都市でピアノとチェロを学びながら幼少期を過ごしています。

その後、健やかに成長しモスクワ大学で法律と政治経済を学んでいましたが、29歳の頃にクロード・モネの作品に衝撃を受けて、法律家の職を放棄しドイツに渡りました。

ドイツに渡るとミュンヘンにある美術アカデミーで学び、象徴主義の巨匠であるフランツ・フォン・シュトゥックに師事し絵を学びます。

それからは仲間達とファーランクスを立ち上げ、分離派展などの展覧会に出品した後に新ミュンヘン美術協会の会長に就任しました。

しかし、およそ2年後にフランツ・マルクと共に脱退し、厳格ではない表現主義芸術サークルの青騎士を結成しています。

この頃のワシリー・カンディンスキーは初となる抽象表現主義の作風に挑戦しており、新しい絵画表現の第一歩を踏み出しています。

ロシア革命後にワシリー・カンディンスキーはモスクワに戻りました。

この頃、ロシアでは革命家のレーニンによって「抽象表現主義は革命的である」とされており、ワシリー・カンディンスキーは政治委員をつとめる事になりました。

しかし、軍人あがりの政治家であるスターリンが台頭し始めると前衛芸術にとっては環境が悪くなり、スターリンが共産党書記長に就任する直前に再びドイツに向かいます。

ドイツではバウハウスで教鞭をとっていましたが、ナチスドイツの侵攻でバウハウスは閉鎖となっています。

その後、フランスに渡りパリに滞在していますが、フランスもナチスドイツに占領されてしまいます。

この時、アメリカ移住を勧められますが拒否し続け、抽象画家を目指す画家達のインスピレーションの源泉とまでいわれたワシリー・カンディンスキーは、パリ郊外でこの世を去りました。

ワシリー・カンディンスキー年表

1866年　ロシア・モスクワで生まれる

1869年　両親とイタリアを旅行する

1871年　オデッサへ引っ越す

1876年　ギムナジウムに入学する

1886年　モスクワ大学に入学し法学、国民経済を専攻する

1889年　ロシア北部へ派遣される

1892年　モスクワ大学を卒業し、法学試験合格する

従姉妹と結婚する

1893年　モスクワ大学法学部助手となる

1895年　印刷工場の美術主任となり商業デザインを手掛ける

1896年　印象派美術展でモネの作品に衝撃を受け画家を目指す

1898年　ミュンヘン・アカデミーの試験に落ち、独学を続ける

1900年　ミュンヘン・アカデミーに合格する

1901年　ファーランクスを結成する

1904年　オランダなど各地を訪問した後に離婚となる

1906年　パリの国際美術・文芸・科学・産業協会の会員になる

1909年　新ミュンヘン美術協会会長に就任する

1910年　抽象画に挑戦する

1911年　新ミュンヘン美術協会会長に辞任し、青騎士を結成する

1917年　2度目の結婚をする

モスクワに定住する

1918年　IZOのメンバーとなる

1919年　モスクワの絵画文化美術館の館長に就任する

1920年　モスクワ大学名誉教授に就任する

1921年　科学芸術アカデミーの委員長に任命される

1922年　バウハウスで教官をつとめる

1928年　ドイツ国籍を取得する

1933年　ナチスドイツによりバウハウスが閉鎖となる

1939年　フランス国籍を取得する

1944年　逝去