今回いわの美術がお買取したお品物は鎧兜で、鎧櫃には「本小礼大鎧緋縅」と書かれおり、大鎧に分類され、馬上で弓を射る騎射戦が主流であった平安時代から鎌倉時代に誕生しました。
着用する事ができるのは騎乗する上流階級の武士のみで、江戸時代では「本式の鎧」と呼ばれていました。
ちなみに鎧櫃に書かれている「本小礼大鎧緋縅」の「小礼」とは、かつて日本にあった冠位の事で「しょうらい」と読みます。
604年に制定された冠位十二階の第6の位で、後に推古天皇が制定した七色十三階冠制によって廃止されました。
さて、お買取した鎧兜ですが複製品のお品物でした。
鎧兜は実際に戦場で使用されていた歴史的価値の高いものから、現存する鎧や資料を基に複製された美術品の鎧兜に分類されます。
実際の査定において評価するポイントの違いは少しございますが、共通する事は保存状態が良い事、付属品が全て揃っている事、鎧兜を収納する鎧櫃がある事などが買取額に影響を与える要素となっています。
今回は保存状態が良く、付属品、鎧櫃もあった事から高く評価する事ができ、ご依頼主様も満足いただける査定となりました。
こういった美術的・芸術的価値の高い鎧兜は端午の節句に贈っている方も多くいらっしゃいますが、子供が大きくなり、飾る事なく仕舞ったままになっているものがございましたら、いわの美術が買取ますのでお気軽にご相談下さい。