【13代・今泉今右衛門　色鍋島草花更紗文花瓶】美術品の買取実績一覧

今泉今右衛門は江戸時代の鍋島藩御用窯から350年以上続く有田焼の名門として知られている今泉家の当主が代々襲名しており、その技法は一子相伝で受け継がれ、現在は14代に至ります。
このような歴史ある名門、今泉家のお品物の中でも今回お買取したお品物は、13代・今泉今右衛門の威風堂々とした見事な景色の色鍋島草花更紗文花瓶でした。

13代・今泉今右衛門は、12代・今泉今右衛門の長男として佐賀県で生まれ、若い頃から創作的な色鍋島の制作に取り組んでいたそうで、東京美術学校(現・東京芸術大学)創業後、日展での入選を果たすなど優れた実績を重ね、49歳の頃に13代・今泉今右衛門を襲名し、「色鍋島今泉今右衛門技術保存会」という団体を発足し、この団体は重要無形文化財総合指定を受け、自身も重要無形文化財「色絵磁器」保持者に認定されています。

また、国内での様々な実績に加え、海外での活躍や有田窯業大学で校長を務めるなど後進の育成にも力を入れている事でも知られている13代・今泉今右衛門ですが、惜しまれつつも75歳の頃にこの世を去ってしまいました。
しかし、13代・今泉今右衛門の代表作ともいえる「吹墨」「薄墨」「吹重ね」などの技法を駆使した独自の色鍋島には現在もファンが多く、14代・今泉今右衛門が現在、その技法を取り入れようと尽力し、脈々と技法が受け継がれています。