今回買取したお品物は、金城次郎の作品で約1200度で焼かれた上焼の線彫海老魚紋壺です。
金城次郎は壷屋焼伝統を受け継ぐ職人で、本人は陶工と語っていますが沖縄第一の民芸陶芸家で海外でも注目された日本を代表する人間国宝です。
金城次郎は13歳の頃には壷屋焼の窯元で働き始めます。 轆轤の名手で線彫り・刷毛目・指掻き・流し掛けなど様々な技法を自由自在に操り独特な作品を生み出しました。
作品は朝鮮磁器(李朝磁器)の影響を強く受けることで研究し、模倣ではなく独自の様式を確立します。
作品の多くは民芸運動家の影響からか観賞美術品ではなく用の美を追求した日用雑貨が主です。
作品も見る者を引き付ける笑う魚や舞う海老などがあり、金城次郎の人柄が滲み出ており、親しみやすくて大らかの中に力強さを感じます。
今回買取したお品物も非常にカラフルで個性あふれる素敵な作品で、笑う魚に舞う海老のコラボレーションです。
まるで海の中に魚や海老たちの部屋があるかのようなイメージがわくお品物でした。