こちらは先日お買取りさせて頂きました、松井康成の陶額「パゴダ回想」です。
パゴダというのは仏塔を意味する英単語で、日本ではミャンマー様式の仏塔のことを指します。
作品では中央に黒く陰のように描かれている建物です。
作者の松井康成は重要無形文化財「練上手」の保持者に認定されています。
練上手は二色以上の陶土を捏ね合わせたり、積み上げたりして、その断面の模様を器表に生かすように器物を成形する陶芸で、松井康成は作陶技法を「練上手」一本に絞って指導を受けました。作陶では重要無形文化財「鉄絵」の保持者となる田村耕一を師としています。
作品は単純な練上技法から脱し、独自の加飾から次々と新たなテーマ、技法に挑戦し、壺、陶筥、茶碗、香炉、陶板など多種多様な作品を制作しました。
独創的な釉薬展開や、発色の美しさが高く評価されている陶芸家です。