こちらのお写真は、先日お買取致しました九谷焼の名工 三代徳田八十吉(正彦)の煌彩壷という作品です。
三代徳田八十吉(正彦)は、重要無形文化財「彩釉磁器」の保持者(人間国宝)として知られ、釉薬で色彩を調整した鮮やかな群青色に強い個性のある作品で、日本のみならず、海外にも多くの作品を発表して高い評価を得ました。
三代徳田八十吉は、従来の九谷焼の山水・人物・花鳥風月といった絵柄の上絵付の作品ではなく、釉薬の色の配色のみで作品を仕上げることが大きな特徴です。
三代徳田八十吉は、赤以外の紺青・黄・緑・紫の四彩を基本とし、約200を超える色を使い分け、色のグラデーションにより仕上げる技法である「彩釉」を生み出しました。
また、深い色味を表現するため、通常の上絵付の焼成温度より高めの1000℃前後で焼成し、紺系の色釉を中心に、絶妙な濃淡を使い分けた深みある作品の数々を生み出しました。
今回お買取の三代徳田八十吉の煌彩壷は、青、白、黄色に濃茶のような微妙な色合いの釉薬がアクセントのように混じった、グラデーションと釉薬の流れの変化のある作品です。
口の内側にも釉薬が流れ、しずく型のような壷の形と釉薬の流れとマッチしており、色釉の濃淡の微妙な変化、対比、交錯する美しさを現代の感覚で表現した見事な作品です。
三代徳田八十吉の作品は、上からみてもバランスよく釉薬がこぼれるように美しく流れ落ちており、360度どこからみても匠の技を感じられ、幻想的な情感にあふれています。
いわの美術では、大作から小作品まで、年間多くの三代徳田八十吉の作品買取の実績を有しております。
人間国宝 三代徳田八十吉は、一点からでも高価買取の期待できる作家の一人として、買取を強化しております。 ご売却をお考えの三代徳田八十吉の作品がございましたら、美術品、やきものの知識と買取経験豊富な専門スタッフが常籍するいわの美術に是非ご相談ください。