今回、いわの美術がお買取したお品物は片岡鶴太郎の肉筆の色紙です。
片岡鶴太郎はタレントとしてとても有名で、芸術家として活動している事も広く知られています。
片岡鶴太郎は幼い頃から役者になる事を夢見ており、学校ではものまねの上手な人気者として多くの人々から慕われていました。
高校を卒業し、片岡鶴八に弟子入りする事になった鶴太郎はもともとあった才能を開花され声帯模写(ものまね)で独立し、東宝名人会、浅草演芸場に出演するようになりました。
その後、番組で共演する事となったタモリの影響を受け、挿絵を描くようになると芸術家の世界に惹かれていき、タレントとしての仕事から距離を置くようになります。
ドラマで棟方志功を演じた事をきっかけに水墨画などの日本画を本格的に手掛けるようになり、その意匠を陶芸作品にも生かす芸術家としての活動が目立つようになります。
片岡鶴太郎が芸術家として開花する事ができたのもタレントとして活躍していたから巡り会えた事だったのでしょう。
片岡鶴太郎は右利きですが、絵を描く時は左手で描いています。
そのため、今回お買取りした色紙も左手で描かれたであろう作品が見られます。
お買取した色紙には墨で描かれたものばかりですが、片岡鶴太郎の作品は柔らかく幻想的な雰囲気を持つ透明感のある日本画を多く手掛けており、中には版画のような荒々しい筆致の作品も手掛けています。
お買取した片岡鶴太郎の色紙は全部で12枚ございました。
全て肉筆で描かれおり、角折れやシミが見られましたのでその分がマイナス評価となってしまいました。
綺麗に保管しておくには額装するなど作品を丁寧扱うと売却する時に高く買取ってもらえます。