今回、いわの美術がお買取したお品物は、スチューベンのライオンのオブジェです。
スチューベンはアメリカを代表するクリスタルガラスメーカーでしたが、現在は閉鎖となっており、中古市場でも人気のあるお品物として知られています。
イギリス人のガラス職人フレデリック・カーダーとガラス彫刻会社社長のT・G・ホークスによってアメリカのニューヨークに創立したスチューベンは、当初は色彩豊かな装飾ガラスの作品が多く見られました。
その後、耐熱ガラスメーカーのコーニング社の傘下となると無色透明のガラスで作品を手掛けるようになり、やがてスチューベンと言えば無色透明のガラスという事が定着していきました。
スチューベンのガラス製品は、高品質な鉛ガラスに大胆な彫刻を施している事が最大の特徴です。
そのため、高い評価を得ているのも無色透明のスチューベンの作品で、今回お買取したライオンのオブジェも無色透明のものでした。
スチューベンの作品は都会的なものから動植物まで作域が広いのですが、その全ての根底にあるのは「自然」です。
お買取したライオンのオブジェも、獲物を待ち構えるように鎮座する凛々しいライオンの姿がデフォルメされながらも確実に捉えており、小さい作品ですが存在感もしっかり感じられました。
目立った傷もなく、外箱付でしたので、高い評価で買取を行いました。
スチューベンは現在、コーニング・ガラス美術館が限定生産・販売を行っていますが、それ以前に作られたスチューベンの作品は高価買取が期待できます。