今回、いわの美術がお買取りしたお品物はライカの沈胴レンズズミタールです。
沈胴レンズとはレンズの鏡胴部を縮める事ができ、胴体がレンズに沈んでいく構造を持っている事から、沈胴レンズと呼ばれています。
使用しない時は縮める事でコンパクトに収納できるメリットがありますが、いざ撮影しようと思った時に沈んでいる状態で撮影してしまうと焦点距離が合わなくなり、現像したら写真が映っていなかったというデメリットがあります。
ライカはドイツの光学機器メーカーで、もともとは顕微鏡メーカーとして設立しました。 創業当初はライカという社名ではなく、代表者が変わる度に社名が変更されました。
1896年にエルンスト・ライツによって事業が引き継がれると、本格的にカメラ製造を始めるようになり「ライツのカメラ」の意味を込めて「ライカ」と名付けられたカメラが誕生しました。
現在では「ライカカメラ」というメーカー名で生産を続けています。
お買取りしたライカのレンズはズミタールという1939年から発売され、全部で17万本も生産された先に発売されていたズマールの後続レンズです。
1945年から発売されたレンズ(シリアルナンバー587601)からレンズ表面にコーティングが施されています。
お買取りしたズミタールはNo.679497ですのでコーティングが施されたものになりますので、レンズが青光りしています。
また、現在のライカ製品には使用できないエルンスト・ライツ・ウェツラーの名称が確認でき、時代を感じるお品物でした。