今回、いわの美術がお買取したお品物は茶壺です。
茶壺とは中国茶を飲む時に使う急須の事で、素焼きの陶器で出来ているのが基本です。
茶壺の生産地として有名なのが中国の宜興市で、こちらの茶壺には中国宜興の陶印が記されていました。
中国宜興の茶壺は高値で取引されている事から、中国では中国宜興と名乗った茶壺が売られている事もあり、購入する際は気を付けなければなりません。
査定時に中国宜興の茶壺でなかった場合、その茶壺自体の評価で買取を行います。
中国宜興の土は紫砂泥と呼ばれ茶壺作りに最適で、その中でも朱泥で制作された茶壺は人気が高く中古市場でも高価買取が期待できるものもございます。
今回、お買取りした茶壺の朱泥で出来た茶壺で「獅子壷」という形をした晩清から民国にかけて非常によく見られるタイプの茶壺です。
蓋の取っ手には獅子があしらわれており、本体部分が筋紋型になっているのが基本形で、獅子の部分は牛やリスになっている事もございます。
表面には釘彫が施されており、詩と梅の鼻が見事に彫り込まれていました。
良質な茶壺は注ぎ口から蓋、取っ手までが一色線に平行になっているもので、お買取りした茶壺も実に見事な作りをしています。
良い状態でお譲り頂きましたので高い評価での買取となりました。