今回、いわの美術がお買取したお品物は、アンティーク時計の世界で知られているスイスの時計メーカーであるミネルバの腕時計です。
ミネルバは1858年に小さな工房としてスタートし、ギリシャ神話に登場する知恵の女神で技術の守護神としても知られる女神ミネルバが社名の由来です。
その女神ミネルバの名に恥じないように少数の技術者が昔ながらの伝統的な工具を使用して丁寧な時計作りを行っており、1900年代からは自社ムーブメントの製造も行うようになりました。
時計メーカーには、扱っている時計のデザインや組立を行い、ムーブメントは専門のメーカーから購入したものを使用して製品に仕上げるメーカーと、ミネルバのようにムーブメントまで完全に自社で生産するコンプリートメーカーに分かれています。
ミネルバはスイスでもほとんど見られなくなったコンプリートメーカーとして専門家や愛好家たちの間で注目されています。
しかし、年間の生産数が数千個ほどという事で日本に入荷する数が少なく、日本での知名度はあまり高い方ではありません。
また、ミネルバは精度のよいタイマーなどの計測機器を作っており、特にストップウォッチについてはコイルスプリングというユニークな特許を所有しています。
そのため、1936年にドイツで開催された冬季オリンピックのスキー競技の計時にミネルバのストップウォッチが採用されました。
そんなミネルバですが現在は万年筆などで有名なモンブラン(MONTBLANC)の傘下となり、新たな魅力を携えて多くの時計ファンを魅了し続けています。
このように世界中から注目されているミネルバの腕時計を今回はお買取したわけなのですが、日常的に使用していたので細かな傷は多数見られましたが、マイナス評価になるような要素はなく、綺麗な状態でお譲り頂きました。
ミネルバの腕時計であれば、傷や汚れ、破損などがあっても買取る事はできますが、マイナス評価となり買取額は下がってしまいます。
今回のように貴重なミネルバの腕時計という事であれば高価買取が期待できます。