今回、いわの美術がお買取したお品物は翡翠の碁石です。
日本での高級品の碁石は、白石は蛤、黒は那智黒石というのが主流ですが、中国での高級品の碁石は玉(ぎょく)と呼ばれる宝石の一種で作られた碁石が一般的です。
玉とは翡翠の事で中国では古くから不老不死をもたらす事のできる生命を再生する力を持つと信じられており、金以上に重宝されてきたものです。
日本で翡翠と呼ばれるものは硬玉ですが中国では軟玉となっており、この二つは科学組織がまったく異なっており、科学上では別物の鉱石に分類されますが見た目では判断する事が難しいため、どちらも「翡翠」と呼ばれています。
玉は白色に近い方が貴重で高価とされており、今回お買取した翡翠の碁石の白石は淡いグリーンの翡翠が使われていました。
一方黒石の方は黒翡翠で、これは緑が色深く凝縮したような感じの光沢のある高貴な黒が印象的でした。
碁石の厚さは6mm~14mmと種類があり、9mm前後が一番持ちやすいと言われ、一方厚くなるほど打った時の音が響き高級品とされていますが、打ちづらくなってしまうというデメリットが存在します。
今回、お買取した翡翠の碁石は8mmほどの厚さで、一般的に打ちやすい碁石のサイズでした。
碁石は割れてしまって数が少なくなってしまっている事もありますが、ひびなどが入っている様子は見られず、状態もすごく良かったので、高い評価での買取となりました。
また、碁笥付、外箱付という所も高価買取のポイントで、碁笥もひび割れが起きていたり、キズがついていたりする事が多く、査定に大きな影響を与える場合もございます。