このお品物は愛知県のお客様よりお買取させていただきました。 このお品物の素材は紅木と呼ばれる希少な木材を使用し、 現在その木材はワシントン条約により入手が困難となっています。 紅木は熱帯を産地とする幹が1メートル以上にもなる大きな木で、 木の目の密度が高く、堅い為水にも沈む程です。 更にこの紅木の素材の特徴として「トチ」と呼ばれる 特徴的な模様がでる事があり、こういった木材は最高級であるとされています。 胴と呼ばれるボディの内部には子持ち綾杉と呼ばれる彫が施されており、 子持ち綾杉彫によって微振動を起こされた音は素晴らしい音色となります。 このお品物の天神部分(糸倉)の裏には「八世 三郎助」との名入れがされており 長唄の宗家、杵屋家と所縁のある品物だと思われる。