今回、いわの美術がお買取りしたお品物は三味線です。
昔、三味線をやっていたお父様が亡くなられ、遺品整理をするとの事で弊社にお問合せいただいたお客様からお買取りさせて頂きました。
三味線は日本特有の楽器で、15世紀~16世紀に日本で生まれたもので、起源となった楽器は大陸から沖縄へ伝わり、沖縄から日本全国へと伝わった和楽器の中では比較的歴史の浅い和楽器です。
三味線は撥(バチ)を弾いて演奏する和楽器で、細棹、中棹、太棹と大きく分けて3種類に分ける事ができます。
三味線に使用される木材は花林、紫檀、紅木などがあり、花林は練習用に使われ、紅木が高級品とされており、中でも金細は紅木の中でも厳選された木材として最高級品となります。
また、三味線といえば大事なのが胴に張る皮です。
古くは猫のお腹の皮を使用していましたが、現在では入手が厳しくなってきているのと、薄く破れやすいため、犬の肩の皮を使っている事が多いお品物です。
猫の皮を使用していますと、乳首の跡が4つついていますので、見ればすぐに分かります。
次に三味線の見えない部分である胴の内側も丸胴と綾杉彫の2種類がございます。
演奏用の三味線には音の響きを良くするために綾杉彫というギザギザした模様が彫られており、いわの美術でお買取りできるお品物の特徴の1つです。
お買取りした三味線は、三味線の中でも最高級と言われる紅木を使用しており、胴の中には綾杉彫というギザギザした模様が彫られている演奏会用として使用できるお品物でした。
練習用の花林の三味線はこの綾杉彫が彫られておらず、丸胴となっており、いわの美術ではお買取りをお断りする場合がございます。
また、何年も使用されていなかったようで、皮が破れておりましたが、ケース付で、演奏会用の三味線という事でお買取りをさせて頂きました。