ロモノーソフは、ロシアの磁器として、
1744年、初代ロシア皇帝ピョートル1世の娘エリザベス・ペトロヴナ皇后の法令の下、
古都サンクトペテルブルクで創業しました。
300年もの前、ヨーロッパでは誰も磁器製造に使われている素材や、技術のアイデアを
持っていませんでした。
すでに中国では磁器の製造が行なれていましたが、その製作工程は重密だったため、
外国に漏れることはありませんでした。
---では、いつから陶磁器が製造されるようになったのでしょうか?---
キッカケは、皇帝ピョートル1世が、ドイツを訪問した際に、あのマイセンの磁器を
目にしたことから始まったと言われています。
ロシアでも、あのような磁器を作成したい…
と思ったピョートル1世でしたが、残念ながら結果を見ることが出来ぬまま亡くなって
しまいます。
ここで上にも記載しましたピョートル1世の娘エリザベス・ペトロヴナ皇后が、
その遺志を引き継ぎ、ついに1744年にインペリアル・ポーセリン(ロモノーソフ)が開窯
するのです。
このときの開窯に重要な役割を果たしたのが、
ドミトリー・イヴァノヴィッチ・ヴィノグラードフというロシア人の科学学者で、
磁器を作る製造方法を独立で発見し、その製造と創設のための技術を開発しました。
こうしてインペリアル・ポーセリン(ロモノーソフ)は、270年以上もの華麗な歴史を誇る
ロシア皇帝の御用達窯となるのです。
20世紀に入り、1917年のロシア革命後に君主制が廃止されたことで、ロシア革命後は、
国有窯となり、これまでの煌びやかな陶器とは打って変わり、商用目的の製品が多く
作られるようになります。
また1925年には、ロシアの最高学術機関である『ロシア科学アカデミー』の創立者であり、
ロシアを代表する科学学者『ミハイル・ロモノーソフ』の名前を取って、
『レニングラード・ロモノーソフ・ポーセリン』と窯名を変えました。
---現代のロモノーソフ---
1996年以降は『ロシアの陶磁器』として海外への輸出を積極的に行い、一般家庭でも
気軽に購入する事が出来るようになりました。
現在でも、サンクトペテルブルクのロモノソフ工場から直接、最高級の磁器製品を世界
各国へ出荷することで、王室の陶磁器としての伝統を守っています。
その一方で、偽のロモノーソフの陶磁器がたくさん出回っているのも事実で、中国では
人気の高いコバルトネットシリーズの偽造品が多数販売されており、公式サイトでも
注意を促しています。
一見みただけでは、正規品か模倣品かの判別がすぐには付かないのが少なくありませんが、
本物か偽造を見極めるポイントとして、模倣品の彩色は正規品と比べると、
焼きの温度が違うため、鮮やかなコバルトカラーが出ないようです。
最後に、このような点も踏まえて売却はプロの目利きに任せるのが良いでしょう。
いわの美術では、商品を熟知した査定人が丁寧にお調べし、きちんと評価したうえで、
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