スポード社とは英国陶磁器会界に大きな功績を残した代表的な窯です。
陶芸家のジョサイヤ・スポードが1770年に、焼物の町のストークオントレントに陶器工場を開設し創業しました。
初代スポードは、量販に向いた技法の銅板転写を開発しました。また、中国磁器で多用されていた白色粘土は、当時イギリスでは入手困難で代用品として牛の骨灰を陶土に混ぜて制作する技法で、磁器よりも高強度で作りやすく美しい乳白色のボーンチャイナを開発しました。
さらに、陶器と磁器の両方の長所を持つストーンウェアの開発にも成功し、1806年に王室御用達のロイヤルウォレントの称号を授かり、後にボーンチャイナをさらに発展させたファインチャイナの開発に成功しました。
買収後、社名が変わり現在はロイヤルウースタースポードの所有するブランドの1つとなっております。
今回買取したお品物は、スポード社のカンパニュラ プレート6枚です。
日本では、釣鐘草と呼ばれ親しまれている野花です。イギリスのカントリーサイドに咲いているカンパニュラがテーマの絵柄で植物学の知識に基づいたデザインは、デニス・エムリーが1978年にデザインしたとされています。 外箱はありませんでしたが、傷や絵柄の剥がれもなく、デリケートな可愛らしいデザインで暖かさが伝わってくる良いお品物でした。