写真の品は先日お買取りさせて頂きましたビョルン・ウィンブラッドのフラワーベースです。可愛らしい女の子が描かれており、花を飾る以外にオブジェとして置いておくのも良いかもしれませんね。
作者のビョルン・ウィンブラッドはデンマークの作家で、1990年代に閉鎖してしまったデンマークのニモーレ(Nymolle)社にてデザインを担当していました。
ニモーレ社の作品ではマンスリープレートが有名なのですが、そのイラストデザインもビョルン・ウィンブラッドが手掛けています。
1952年には自身のスタジオも設立し、1956年からはローゼンタールのスタジオラインにも加わりました。ローゼンタールはドイツの陶磁器メーカーなのですが、「いつまでも真の価値を持ち続け、時代の感覚に合っているものこそ本物」という理念のもと、ローゼンタール スタジオラインを創設し、時代を代表する芸術家やデザイナーとのコラボレート作品を発表しています。
写真のフラワーベースはV.22 Titaniaです。Titaniaはシェイクスピアの戯曲から名付けられたのでしょうか。
ビョルン・ウィンブラッドの作品は一点一点手作業で制作されるため、それぞれが他に同じものを持たない一点ものになります。
日本でも人気の高い作家で、1970年代に手掛けた高島屋のクリスマス包装紙などで彼を知ったという方もいらっしゃるかと思います。
既にお亡くなりになっており、新しい作品は生み出されませんが、シドニーではタペストリー展、ロンドンでは陶磁器展、ニューヨークではミュージカルのポスター展と各地で様々な作品の活動を行い、世代や国境を問わず幅広く親しまれた作家でした。