今回、いわの美術がお買取りしたお品物はロイヤルコペンハーゲンのカップ&ソーサーで、ペアでのお買取りとなりました。
ロイヤルコペンハーゲンはデンマークの陶磁器メーカーで、正式名称を「ロイヤル・コペンハーゲン陶磁器工房」といいます。
1773年にフランツ・ヘンリック・ミュラーによってデンマークで初めての硬質磁器を作り出し、その2年後には王室御用達窯となりました。
もともとは民間企業でしたが、マイセンより技術者を集め、王室が企業の株を買い占めた事で、王立デンマーク陶磁器製陶所となりましたが、現在では株が売却されており、民間企業として運営しています。
今回、お買取りしたパターンはロイヤルコペンハーゲンの定番、ブルーフルーテッドシリーズと深く関係しているプリンセスというパターンが施されたカップ&ソーサーでした。
美しい縁取りの絵付けがティアラのように見えることからプリンセスと名付けられたパターンで、1880年代にロイヤルコペンハーゲンのアートディレクターによってデザインされました。
しかし、すぐに製品化される事はなく、デザインしてから約100年後の1978年に初めて製品化されて以来、定番のパターンとなっています。
ロイヤルコペンハーゲンの製品には王冠を模ったバックスタンプとシェープナンバー、三本の波型ライン、そして絵付けを担当したペインターのサインなどが記されています。
お買取りしたお品物にもしっかりとバックスタンプが刻まれており、外箱付でのお買取りとなりました。
また、ロイヤルコペンハーゲンの製品の絵付けは全てペインターの手作業で行われているため、同じ絵付けパターンでも微妙に違いのある事でも知られています。