お写真のお品物は、いわの美術が買取を行った松本民芸家具のセンターテーブルです。
松本民芸家具は長野県松本市にある家具メーカーで、昭和49年に伝統的工芸品の分野において、日本で初めて「松本家具」としての指定を受けました。
長野県松本市は和家具の生産量日本一でもありました。 しかし、日本人の西洋文化への移行によって和家具の需要が減ってしまいました。
そこで松本民芸家具の創始者である池田三四郎は、北欧や欧米のアーティーク家具に目をつけ、解体を行い西洋家具の研究を重ね、日本人の体形に合った西洋家具を作る事を決心しました。
松本民芸家具では、1つの家具を制作するに当たり、1人の職人が責任を持って手掛けているため、出来上がった製品には必ず職人の名前の一文字が刻まれています。
お買取りしたセンターテーブルには「文」の文字が刻まれており、デザイン性の高い脚も1つ1つ手作業で行われたとは思えないほど、1ミリの狂いもなく均等に整っており、松本民芸家具のレベルの高さを感じ取る事ができます。
使用している素材はミズメザクラで、日本国内産のものを使用しております。
松本民芸家具の塗装は漆やラッカー塗料を使用しており、漆の場合は13回以上、ラッカーの場合は8回と時間を掛けて重ね塗りを行っており、木地に染み込む塗料を使用しているため、塗料が剥がれてくるという事はなく、手入れも水拭きだけでよい味を出してくれると評判の高いものとなっております。