今回、いわの美術がお買取りしたお品物は岡本太郎の作品で、夢の鳥ティーセットです。
岡本太郎は昭和時代に活躍した芸術家で、大阪万国博覧会の「太陽の塔」や「芸術は爆発だ!!」という流行語でも有名です。
父親は人気の漫画家、母親は歌人で世間知らずのお嬢様で、愛人を作って同居をしていたなど複雑な家庭環境で育った岡本太郎は、絵を描く事に夢中になり、芸術家になるためフランスへ留学しました。
「何のために絵を描くのか?」という疑問の答えを探すために絵を描く事とは関係のない哲学・社会学・民族学を学びました。
哲学・社会学・民族学を学んだ事と、ピカソの作品に衝撃を受けた事が、岡本太郎の芸術作品の礎となり、独自の世界観が生まれ、当時の日本をビックリさせる芸術家としての地位を確立した現在でも人気のある芸術家です。
今回、お買取りした鳥の夢ティーセットは、ニワトリの形をしたティーポットと、エッグスタンド型のシュガーポット、クリーマー、ウォーターサーバーが各1個、ひよこをかたどったカップとソーサー6客セットで1977年に三郷陶器から限定1000セットで、当時10万円程で発売されたものでした。
しかし、10万円という価格帯が災いし、100セットほどしか売れず、売れ残ったものは全てバラして安くして販売されました。
そのため、セットで残っているものは貴重で、高価買取が期待できるお品物です。
今回お買取りしたティーセットは残念ながらエッグスタンド型のシュガーポットが割れていたため、その分がマイナス評価となっての買取となりました。
また、岡本太郎美術館には彩色したものが展示されています。