今回いわの美術がお買取致しましたのは、マイセンの陶板画(プラーク)です。
人気のマイセンのピンクローズを中心として、色鮮やかなお花が周りを囲んだ華やかな陶板画です。
空間の使い方にも気が遣われ、モダンな仕上がりで、右下にマイセンの双剣マークが入っています。
陶板画とは、絵柄や文様を焼き付けた鑑賞用の板状陶器で、18世紀の半ばにヨーロッパで生まれた技法です。油絵とは異なり、繊細な色合いが永遠に変色しないため、リビングや玄関に飾られるなど多くの人々に愛され続けています。
ドイツの高級磁器窯マイセンは、洋食器が有名ですが、このプラークと呼ばれる陶板画の制作も行っており、こちらも世界中で人気が高く、いわの美術でも買取に力を入れております。
マイセンの陶板画は、絵付けが命ともいわれますが、マイセンの絵付師にとっては、最も腕をふるえる作品となっています。
また、陶板画のために硬質磁器を均一に平坦な板状に焼成することは簡単なことではなく、そこにもマイセン300年の経験と技術が生かされています。
また、1960年にマイセン磁器工場の創設250周年に「芸術創造のための集団」と呼ばれる芸術家グループが設立ました。
これは、造型師 ルードヴィヒ・ツェプナー、彫塑家 ペーター・シュトラング、絵付師 ハインツ・ヴェルナー、絵付師 ルディ・シュトレ、絵付師 フォルクマール・ブレッチュナイダーの「現代マイセン5人組」で構成されます。
マイセンの陶板画では、この5人組のうちハインツ・ヴェルナーの「アラビアンナイト」「真夏の夜の夢」「狩人のほら話」といったシリーズが人気となっており、高価買取が期待できます。
また、マイセンの陶板画では、花絵や果物画などのモチーフだけでなく、最近では、風景画や新進デザイナーによる意欲的な作品も数多く発表されています。
マイセンの陶板画は、サイズは長辺10cm位のものから60cm以上のものまであり、形も正方形、長方形、鏡と一体化したものや縁飾りのあるもの、また立体的なフィギアを装飾したものなど、様々なラインアップがありますが、今回買取させていただきました写真のマイセンの陶板画は、額付で35cm×29cmほどの手頃な大きさでした。
額装に若干汚れがあったものの、陶板画自体の状態は良好で、高価買取りにてお譲りいただきました。