【稗田一穂　日本画「白馬」】絵画の買取実績一覧

今回いわの美術がお買取したお品物は、稗田一穂(ひえだかずほ)の日本画で白馬が描かれたものです。
阿倍野橋洋画研究所、大阪市立工芸学校工芸図案科を経て東京美術学校日本画科に入学した稗田一穂は戦時中という事もあり、繰り上げで卒業しています。
その後、文化功労者顕彰、文化勲章受章者で多くの後進を育てた山本丘人に師事し、上村松篁らを交えて創造美術を結成しました。
創造美術は新制作派協と合併して新制作協会となり、稗田一穂はそこの会員に推挙され、活躍を見せました。
1974年には新制作協会を脱退して創画会を結成し、2001年には師と同じく文化功労者顕彰を受けています。
そんな稗田一穂ですが花鳥画を得意としており、幻想性と詩情性をあわせ持つ作品を描く事で人気を集めています。
これも父親がデザイナーであった事や、幼い頃から絵画の基礎をしっかりと学び、常に研鑽を忘れずに制作に携わってきた稗田一穂の日本画に対する思いが生み出した作風でした。

さて、今回お買取した稗田一穂の作品ですが、得意の花鳥画ではなく白馬をモチーフにしたものでした。
特に背景らしいものは描かずに、凛とした白馬を描いたこの作品からは気品も感じる事ができます。
額装は傷んでいる部分が多数みられましたが、作品自体は大きくダメージも受けていませんでしたので、市場評価も踏まえた買取額で対応致しました。