今回、いわの美術がお買取したお品物は、竹内敏彦の油彩画「忍野富士」です。
タイトル通り、山梨県にある忍野村の風景を描いており、忍野村から見える富士山は「忍野富士」と呼ばれ、それをそのままタイトルにしたようです。
富士山の湧水が清流として流れ出ている様子と、桜が咲いている様子が春の訪れを感じることができる作品です。
竹内敏彦は主にヨーロッパの風景を中心にカラフルで美しい色彩で描く事で知られていますが、こうした日本の風景も多く描き残しています。
東京で生まれ、東京図案専門学院では工芸美術科で学び、帝国美術学校、川端画学校では日本画を学んでいます。 新生派展、アンデバンダン展に入選を果たし、渡欧、渡米経験のある実力派の洋画家です。
一創会展会員でもあった竹内敏彦の作品は確かな描写力で実に細かい部分まで描き込みされているのが特徴です。
キャンバスの裏には竹内敏彦のサイン「TOSHI」と書かれており、表面にも「T.takeuchi」とサインが入っています。
絵具のひび割れもなく、とても綺麗な状態で保管されていたため、高価買取で対応させて頂きました。
油彩画は古い作品になりますと、絵具にひびが入ったり、剥がれ落ちてしまう事がございます。
これは保管場所が乾燥しやすい場所、もしくは日光の当たる場所にあると起きてしまう現象です。
作品の傷は買取額に大きく影響を与えますので、今は売却しなくても、後に売却をお考えであれば、保管場所にも注意が必要です。