今回、いわの美術がお買取したお品物は常岡幹彦の日本画で「高原白日」というタイトルが付けられたものです。
常岡幹彦は兵庫県出身の日本画家で、東京藝術大学日本画科を卒業しており、在学中は山本丘人に、卒業後は山口蓬春、加藤栄三に師事しています。
1953年に日展で初入選となると以後14回の入選を果たし、様々な美術展に出品を重ね、現在は無所属として個展を中心に作品の発表を続けています。
常岡幹彦の作品には、山岳風景も多く、日本国内はもちろんイタリア、フランス、スイスなどを訪ね、スイス山岳では写生取材を2ヶ月も行いました。
日本の自然風景をモチーフにした作品は日本独自の四季の移り変わりを見事に描き出しており、自然の暑さ、寒さ、温かさ、冷たさ、美しさ、激しさなど肌で感じて描いているため、画面からもその空気が伝わってきます。
今回お買取した「高原白日」も照り輝く太陽がありながら、高原という涼しさを感じるように描かれた常岡幹彦らしい作品で、額の裏には作品タイトルと作者のサイン、落款が記された共シールが貼られていました。
共シールの有無は買取額にも影響してきますので、額の入れ替えを行っているのであれば、売却時には元の額に戻しておく方が買取額が高くなる場合もございます。
額にはダメージがありましたが、作品自体はシミや語れ、色焼けなども無くとても綺麗な状態でしたので、外箱付という事で高い評価での買取となりました。