こちらのお写真の美しい女性が描かれた油彩画は、鶴村(靍村)義美作「ふりむく女」です。
大正生まれの鶴村義美は、昭和・平成にかけて活躍した画伯です。鶴村義美は、吉井淳二に師事し、ターナー賞など多数受賞経歴を有し、関西を中心に個展などを多数開催、毎年新作を発表して評判となりました。
鶴村義美は、主に油彩女性像を多数制作し、色彩感覚溢れる光と影の表現や絶妙なバランスによって光に照らされた女性は、みる人を温かな、爽やかな気持ちにするとして市場でも人気の高い画家です。
鶴村義美の描く女性は、裸婦像などはあまりなく、上品で知的な女性の上半身を描いた作品が多くみられます。
鶴村義美は、色彩への感覚が鋭く、絵具を塗り重ねることによって醸し出される深い色合いが絶妙で、女性の表情を捉えた描写と光と影のバランスとあいまってその美しさをさらに増すものとしています。
今回お買取の鶴村義美の女性像「ふりむく女」は、タイトル通り、上品で可憐な面持ちの女性がふりむいた様子が描かれていますが、可愛らしくもあり、きりりとした女性の表情を捉えたその描写は、みる者の心に爽やかな思いを感じさせます。
鮮やかな色のリボンで自然に束ねられた女性の髪は、日本人らしい黒々とした髪の色でなく、肩までかかった少し栗毛色で、その髪の色合いが絶妙に、光の陰影をとともに描かれており、女性の若々しい顔の表情をひき立てています。
また、ふりむいたときにできた肩のブラウスのドレープも見事な陰影をつけて描かれ、全体的な女性の顔の表情に華やかさ与えているように感じられます。
お買取した鶴村義美の女性像は、女性のふりむいた一瞬の凜とした表情を、鶴村義美独特の筆致と色調で余すところなく伝えた見事な作品でした。
2013年に亡くなった鶴村義美の作品価値は、市場でも上昇しています。
鶴村義美の描く女性は、そのやさしい筆のタッチで女性の可憐で知的な表情を浮かびあがらせ、みていると優しい気分になり、幸せをもらえるという評価も多く、いわの美術でも評価・人気ともに高い鶴村義美の作品買取を積極的に行っています。
鶴村義美の「Y.TSURU」「Y.S」などのサインのある女性像の油彩画をお持ちでしたら、是非いわの美術までご連絡ください。作品により高価買取り致します。