20世紀を代表する彫刻家として知られているアルベルト・ジャコメッティですが、絵画や版画の作品も多く、今回のお買取では彫刻作品の他にも、版画の作品も数点ご一緒に買取らせて頂きました。
アルベルト・ジャコメッティは父親が印象派の画家として活躍していたため、必然と芸術に興味を持ち、ジュネーヴ美術学校へ入学しました。
その時には絵画を学ぶために入学したのですが、モーリス・サルキソフとの出会いがアルベルト・ジャコメッティを彫刻家への道に進むきっかけとなり、パリに渡った際はアカデミー・ド・ラ・グランド・ショーミエールでロダンの弟子アントワーヌ・ブールデルに学びました。
その後、キュビズム、シュルレアリスム、原始彫刻などの影響を受けながら、人物モデルを写生する彫刻の基本に戻り、第二次世界大戦後から針金のように細い人物像の作品を展開していくようになりました。
今回、いわの美術がお買取した作品もアルベルト・ジャコメッティの代表作と言っても過言ではない、針金のように細い人物像で、その細さは彫刻の限界に近いものとなっています。
その細さの中でもこの作品は女性をモデルにしているため、女性の特徴である丸みやふくらみはしっかり感じる事のできる作品となっており、そこにはアルベルト・ジャコメッティが写実的な表現も忘れていない事を感じさせてくれます。
お買取した作品自体は綺麗な状態でしたので、高い評価での買取となりました。