今回いわの美術がお買取り致しましたのは、鬼志野を製作した第一人者の月形那比古の鬼志野水指です。
月形那比古は、桃山時代に発祥し衰退していった志野焼を再現させた荒川豊蔵の作品に感銘を受け、荒川豊蔵と交流を深めながら技術を学びます。
その後古志野の陶片が見つかった岐阜県大萱で、桃山期に作られた古窯を再現し作品制作を行います。
また、昭和30年代の中頃には志野焼を長時間火に入れて焼いた「鬼志野」という作品を発表し、その斬新な作風で当時の陶芸界に衝撃を与えました。
その後「鬼志野」はアメリカでも紹介されるなど海外の陶芸家にも衝撃を与え、月形那比古は国際的に有名な陶芸家として名を博しました。
今回お買取りした作品は月形那比古が製作した大ぶりの鬼志野水指で、志野の白い肌の上から釉薬が流れ落ちてきている様子がなんとも力強さを感じさせます。
いわの美術では、月形那比古の作品のお買取りを強化しております。