今回いわの美術では、ガラス工芸作家として活躍した大川薫が製作した玻璃香合をお買取り致しました。
大川薫は1940年に新潟県で生まれ、24歳で北洋硝子株式会社に入社します。
北洋硝子にて津軽びいどろの基礎と技術を学び、40歳で個展を開きガラス展などに作品を出品するようになります。
その後これまでの功績が認められ、46歳の時に青森県芸術文化報奨を受賞し、50歳には東北ガラスアート展で大賞、翌年には日本ガラスアート展で旭硝子賞を受賞するなど多くの功績を残します。
66歳になると北洋硝子の顧問を就任しましたが、2年後今後の活躍を惜しまれつつこの世を去りました。
大川薫が製作していた津軽びいどろは、1977年青森県青森市にある北洋硝子株式会社によって誕生致しました。
北洋硝子は1949年に創業し、当初は漁魚用の浮玉製作から始まります。
北洋硝子が作る浮玉はシリア・パレスチナ地方で誕生した宙吹きという技法で製作し、他社が作る物より丈夫な事から国内でもトップのメーカーになりました。
しかし時代の流れとともにプラスチックの浮玉に変更となった事から、北洋硝子は宙吹きの技術と色ガラスの原料を合わせ様々な作品を製作し、津軽びいどろを完成させました。
そして、高度な技術も独自に取得するなど絶え間ない努力を重ねた結果、津軽びいどろは青森県伝統工芸品の指定を受けるまでになります。
玻璃香合
今回お買取りしたお品物は、白の背景に紫の花が描かれ、可愛らしさと美しさを兼ね備えた作品となっています。
こちらのお品物は京都府の方から宅配でお買取りさせて頂きました。
ご依頼主の方は、以前お茶を教えていたのですが体を壊したためお茶を辞める事になったそうです。
そしてその時に買い集めていたお茶道具を全て売却したいとの事でしたので、宅配にてお買取りさせて頂きました。
弊社いわの美術では、使わなくなったお品物などお買取りさせて頂いております。
遺品整理・生前整理・お引越しの整理・蔵整理などで出てきたお品物で売却したいお品物がございましたら是非いわの美術までお気軽にご相談下さい。