お写真のお品物は由水常雄の白瑠璃碗です。
由水常雄は歴史研究者でガラス工芸家としても活躍しています。
チェコ政府招聘留学生としてプラハ大学でガラス工芸史、東西美術交渉史を学び、帰国後、正倉院に伝来したガラス器の研究を始めようになりました。
日本のみならず、世界中の古代に作られたガラスの器の制作方法の復元に尽力しました。
古代に失われたガラスの技法、パート・ド・ヴェールやミルフィオリなど今では当たり前に使われているガラスの技法を復元したことで、ガラス工芸の新しい世界を生み出しました。
お買取りした白瑠璃碗は、正倉院に収められているガラスの器を復元したもので、碗の全面に施された円文切子は光を反射して宝石のように輝き、宝石のように見える事から「瑠璃」と名付けられました。
ガラスの茶碗なので、清涼感を感じる事ができ、主に夏のお点前などで使用されます。