今回いわの美術では、岩田糸子の彩華花瓶をお買取り致しました。
1922年に中国で生まれた岩田糸子は、4歳で家族と共にロンドンに渡り3年間生活し、7歳で東京に戻ります。
その後27歳でガラス工芸家の岩田久利と結婚後、久利の仕事を手伝っていた岩田糸子は自身でも作品を作りたいという欲求にかられ、1958年からガラス作品の製作を開始しました。
38歳では高輪プリンセスホテルのホールにガラスで大壁画を制作し、以降様々な作品を製作していきます。
幼少期に海外生活で身に付けた国際的感覚と、少女時代に培われた文化的要素を元に独自の技法で女性らしい柔らかな作品を数多く制作しました。
晩年は倉敷芸術科学大学で教師として後世の育成に励みながら、自身は80歳から製作を開始した「飾り玉」を亡くなる86歳まで製作を続け、個展も開きました。
今回いわの美術がお買取り致しましたのは、岩田糸子の彩華花瓶です。
花瓶全体が赤色で、持ち手と土台のつなぎ目の部分が金、土台が白という色彩になっています。
花瓶が一輪の花びらのようなデザインで、その花びらに金の装飾が施された持ち手が付く事によって豪華な作品へと仕上がっています。
今回こちらのお品物は、ガラス工芸作品をコレクションされている方からお買取り致しました。
若い頃からガラス工芸作品が大好きで日本のみならず海外へ旅行に行ったときなども、気になる作品があれば買っていたそうです。
最初は自分が亡くなってから子供達に譲ろうと考えていたそうなのですが、自身の両親の遺品整理での苦労や、子供達がガラス工芸作品に興味がない事もあり、「亡くなる前に生前整理をしなければ」と思い売却に至ったそうです。
お買取りの際、岩田糸子の花瓶以外でもお皿や晩年に作られた飾り玉、ラリックの置物、渡邊明の薩摩切子など様々な作品をお買取り致しました。
弊社いわの美術では、岩田糸子の作品をお買取りしております。
ご自宅に飾られていた品物や、蔵や押し入れに仕舞われていた岩田糸子の作品をご売却お考えでしたらいわの美術にご相談下さい。